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今週はブログの更新がままなりませんでした。その間に米国水泳業界はエラいことになってます。

今週、Speedoのライバル会社であるTYR(米国でのマーケットシェアはおそらく第3位)がそのSpeedoの親会社、USA Swimming、USA SwimmingのヘッドコーチであるMark Schubert氏、そしてErik Vendt選手を訴え、それをキャッチしたLA Timesの報道と共に一気にこのニュースが広がりました。

ことの発端はやはり例の水着。日本では「独占禁止法違反の疑い」という点だけが報道されていますが(もちろんこれが根源的な問題部分ではありますが)、それはSpeedo社に対しての提訴部分であって、実際にはもっと複雑なようです。エンドースメント(契約選手などが商品を推奨すること)の部分が大きく関わっています。

LA Times紙によれば、簡潔に訳すとTYR社の訴えは「Speedo、USA Swimming及びSchubert氏が選手と競合他社間の関係を排除するため、それら他社製品を不当に蔑むような一連の運動を行った。」ということです。まぁこれを一言で言ってしまえば、「独占禁止法違反の疑い」となるのかもしれません。ただ、「一連の運動」という部分がポイントのようです。

そもそもSpeedo社はUSA Swimmingを全面的に支援していて、かなり強力な関係があるのは確かです。それに加え、USA SwimmingのヘッドコーチであるSchubert氏が「Speedoの水着を着ることによって2%のアドバンテージがある。」と発言したこと、更に選考会ではSpeedoの水着を着ることを選手に指示しているということ。米国水泳界には絶大な影響力のある組織、そして人物がある特定の一社を推薦するということは、市場の観点から考えると公平性に欠けるということです。Schubert氏はSpeedo社の裏スポークスパーソンだという憶測にも触れています。もしもこれが本当だとすればまた大騒ぎですが、ただPRという観点で考えるとSpeedo社のスポークスパーソンとしての立場で推薦するよりは、USA Swimmingのヘッドコーチという立場で推薦する方が信憑性が高いのは言うまでもありません。

今日のNY Times紙の記事に掲載されていたTYR社弁護士のコメントの中にこんな一文がありました。

“The issue of whose product is better should be resolved by an independent and neutral party ― the athletes in the pool.”(製品の優劣は独立した公平な立場の人間が下すべきだ。つまり実際に戦う選手たちのことである。)

このコメント、実際にSpeedoの水着でかなりの結果が出ているので少し違和感も感じますが、ただTYRが言いたいことは「組織ぐるみで一社を持ち上げすぎるな」ということだと思います。しかし裏を返せば、それだけ影響力のある組織・人間には、企業側はお金を注ぎ込む価値があるということです。もちろん結果が伴わなければ、ここまで話題にはなりませんが・・・。

ここまでが大きな提訴のポイントで、Vendt選手に関しては、TYRの契約選手であるにもかかわらず、今年1月Speedoの水着を着てレースに出たという契約違反に対しての訴えでした。ただ、この話は他にも可能性があって、NY Timesの記事にも掲載されていたので書いてしまいますが、Nike社と契約している世界記録保持者Aaron PeirsolとBrendan HansenがSpeedoのLZR Racerの試着を行っているとのことです。

今回の一件で、米国水泳は軽く内紛が勃発しています。ぶっちゃけた話、Speedoの水着が(現時点で)一番速いことは証明されているので、五輪での結果第一で考えたら、Schubert氏の動きは当然のものだと思います。競合他社も訴えるだけじゃなくてSpeedoの水着は素直に認め、企業努力に徹するのが五輪の結果に結びつくと思います。しかしそこはアメリカ。ビジネスはビジネスという考えでしょうか・・・。その点、五輪での結果第一に考える日本の企業は大人に感じます。

とにかくこの問題、ちょっと目が離せません。

*オンラインで提訴状も発見したので、興味のある方はどうぞ。→TYR提訴状
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